流派は違うが、フルコン空手では先輩のKさんから指導を受けた。同じ会社の同僚であり、仕事を終えてから会社のジムで、午後6時半から8時までキックミット主体の稽古をみっちり。
まずミドルの回し蹴り。後ろ足で行い、次に構えたその場から前足のミドル回し蹴り。これでK先輩、俺の悪い癖を把握したようだ。
俺の悪い癖は、突きにしろ蹴りにしろ腰を前に出さない。なまじっかガタイがある為腰を後ろに残しての突き蹴りをする。それで結構威力は出てしまう。懐が深いのは結構なんだが近距離で威力を出そうとする故に突き蹴りの力みも取れない。腰を前にビヨーンと出すと伸びる蹴りが出る。また結果的に脱力し、腰とともに膝を前に上げ伸ばしてそのスナップで蹴れるようになる。これを重ねると力まない柔らかい蹴りを会得できそうである。
キックミットで遠い間合いで相対し、ミドルの回し蹴りで蹴り、そのまま前に足を落とす。蹴るときに体重を後ろに残さない。体を横にして伸ばす態勢にしつつ膝のスナップで蹴る。その移動稽古を数往復行った。
次に膝蹴り。K先輩の持つミットに膝蹴りをぶち当てる。最初の内は後ろに下がっていたK先輩だが、段々その場で踏ん張って受けるようになった。ぶち当てているつもりの膝蹴りなんだが、弱いと言う。前に放つ力と言うか、腰をぶち当ててそのまま前に出るようにとの指導。そうすると確かにK先輩を後ろに下がらせることができた。突き刺す膝蹴りも必要であろうが、膝蹴りの基本は腰をぶち当てて前に出ることだろう。膝先のスピードが出ているとは思えないが、K先輩を後ろに飛ばせたのでよしとしよう。
次にやったのが、キックミットを持ったK先輩の指示に基づき技を出すこと。1分間を4,5セット程度。1,2パンチ、ミドル回し蹴り、上段回し蹴り、膝蹴りを、素早く出す指示に遅れないようにミットに叩きこむ。この稽古は、脱力して素直に技を出せることと、その為の間合いも瞬時に調整できるようになることである。「1,2パンチ」「左ミドル」と指示が来ると、パンチ後の間合いは左ミドルには近すぎるのでスイッチングで少し下がって間合いを確保してから蹴る。相手が下がればそのまま踏み込んで蹴る、とか、瞬時の間合いコントロールが重要になる。力みのない脱力した状態にして、四肢をコントロール、つまり自在に手でも足でも出るようにする稽古である。かなり気に入った。
最後はビッグミットで、好きにコンビネーション。俺とK先輩の違いは主には流れの速さ、次に変化だった。俺の場合一本一本の威力はそこそこあるが、連続技としては間隔が長く、かつ単調であった。K先輩はきれいに言えば音楽のメロディ。速く連続して叩きこむことがあれば、間を変えて打つ場合もあった。技を音楽のようにビッグミットに入れるべし。ただ俺はオンチなんだけど。音楽もほとんど聞かないし。
K先輩去った後、足をコントロールする鍛錬として前蹴上げを左右各60本、内回し、外回しを各40本、後ろ蹴上げ、横蹴上げも各40本行い、稽古終了。
会社のジムにはマッサージ器があり、初めて稽古後に使った。「これはいい、何で今まで使わなかったんだ」、疲れが溜まった腰をほぐした。
本日のまとめ。
- 脱力。その為に腰を前に出す回し蹴り、膝蹴り。
- 四肢をコントロールする意識と間合い調整。
- 柔らかくリズムに変化を持たせた連続技。
0 件のコメント:
コメントを投稿