道場を退会して定期的に空手をすることは無くなったので、このブログのタイトルである「熟年空手家」と名乗れなくなった気がする。それからランニングを始めてしばらく経つが、熟年ランナーとタイトル変更しても内容のほとんどは空手に関するものであるから、しばらく、あるいは面倒なのでこのままで行く。
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さて、阪急阪神ホテルがメニューの誤表示を行ったと発表してからは、有名レストランや老舗百貨店もメニュー誤表示をゲロってしまい、業界全体でこういうのが普通だったのかと思える状態になった。メニュー誤表示の内容は、安いナンチャラ海老を芝海老、輸入肉を和牛、もしくは脂肪注入の加工肉を高級そうな牛ステーキとしていたこと等である。
彼らは誤表示、連絡ミスとか納入業者を信じたとか言っているのであるが、誰が見ても「偽装」と言えるものである。安い材料で仕立てたものを、高く売っていたのである。組織防衛の観点から、その後に来る裁判のために「偽装」と言うと駄目らしい。またサラリーマン経営者としてはその建前を言わざるを得ないのであろう。
と、見ている我々もそんな論理を妙に納得している所もあるが、こんなことは駄目だよね。「うそをつくな」と子供に教育している大人達が、子供に顔向けできないし、もう言えなくなる。青少年が、「だって大人だって一杯うそをついているじゃないか、だから俺だって」と言ってよろしい世間になる。そりゃごく一部の悪い大人がうそをついたら、「ほらよく見なさい、あんな大人になってはいかんぞ」と言うんだが、そうそうたる大企業の面々が皆一様にうそをつき、記者会見だけを乗り切り平然としているのならば、この日本社会全体がおかしくなってしまう。
彼らは子供に「うそをつくな」と教育できなくなった。露見した時の経営者として運が悪かったと思っているならば、それも論外である。
今のメディアは「偽装問題」で白熱しているが、それもいずれ下火になるであろう。挙げられた企業は、行政からの罰や裁判に進んで行くのであろう。その過程で「誤表示」がやはり「偽装」だったとなるかもしれない。
しかしなぜ「偽装だった、申し訳なかった、今後は二度としないしない」と最初に言えないのか?これは道徳の問題である。そういうことを軽く考え結果的に上手くやれるならば、今後の社会を担う若い人たちに道を誤らせてしまう。
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